暗号資産(仮想通貨)がどんどん制度化され、これまで投資をためらっていた人たちも注目せざるを得ない状況になっています。
制度化とは、政府や金融機関が暗号資産を公式に認め、使いやすくする仕組みを整えることです。
ビットコイン(BTC)は昔は「ニッチな投資先」とみられていましたが、今では投資ポートフォリオの重要な一部とされています。
投資ポートフォリオとは、資産の配分方法のことです。
例えば、株式や債券、不動産などの組み合わせに、ビットコインを含めることで成果が良くなることが証明されているそうです。
BTCはニッチな投資先
ニッチな投資先とみられていたのは、市場が未成熟で流動性が低かったことや、暗号資産そのものの認知度が低く、技術的な知識が求められるなど、一般投資家には敷居が高かったためです。
また、多くの国で規制が整っておらず、合法性や安全性に対する不安も大きかったことに加え、詐欺や取引所のハッキングといった信頼性の問題もありました。
さらに、価格の変動が激しく、安定性に欠けていたため、リスクを嫌う投資家から敬遠されていたのです。
このような背景から、一部の技術愛好家やリスクを取る個人投資家の間だけで利用されていたため、「ニッチな投資先」と見なされていたと言えます。
暗号資産の採用率がさらに拡大する理由

2024年にはアメリカで「現物ETF」が登場しました。ETF(上場投資信託)は、いろいろな資産をまとめて売買できる金融商品で、初心者にも人気があります。
特にビットコインのような暗号資産を手軽に購入できる現物ETFが登場したことで、暗号資産が一般の人々にとってさらに身近な存在になりました。
この流れは、2025年も続くと予想されています。また、「アルトコイン」(ビットコイン以外の暗号資産)も注目されています。
たとえばソラナ(SOL)やエックス・アール・ピー(XRP)は、ETFのような形で簡単に投資できるようになる国が増えると言われています。
イーサリアムとその課題
イーサリアム(Ethereum)は、暗号資産の中でも特に注目されているブロックチェーンです。
ブロックチェーンとは、情報を安全に管理する技術で、暗号資産の土台になっています。
イーサリアムは、分散型金融(DeFi)や非代替性トークン(NFT)など、最先端の技術の中心にあります。
分散型金融(DeFi)とは、銀行のような中央の管理者を必要とせずに、お金を貸したり借りたり、利息を得たりできる仕組みのことです。
たとえば、銀行を通さずに、インターネット上で直接取引ができるサービスだと思えばわかりやすいでしょう。
また、NFTはデジタル作品やゲーム内アイテムの所有権を証明できる仕組みで、イーサリアムの技術がその基盤となっています。
一方で、イーサリアムは多くの人が利用するため、取引が遅くなったり、手数料が高くなる問題があります。
最近のアップグレード「デンクン(Dencun)」では、この問題を改善する「レイヤー2」と呼ばれる仕組みが進化しています。
レイヤー2とは、イーサリアム本体の負担を減らし、取引を早く、安くする技術です。
ステーブルコインとトークン化の未来
ステーブルコインは、価格が安定した暗号資産です。
通常、1つのステーブルコインの価値は1ドルと同じになるように設計されています。
この特性から、送金や決済に使いやすいと言われています。
特にソラナのようなブロックチェーンは、ステーブルコインを使った素早い取引が得意です。
また、「トークン化」という技術にも注目が集まっています。
トークン化とは、不動産や会社の株式などの現実世界の資産をデジタル化してブロックチェーン上で管理することです。
この技術が進むと、さまざまな分野で投資や取引がもっと簡単になるでしょう。
2025年は、暗号資産が私たちの日常にさらに近づく年になりそうです。
技術の進化によって、初心者にも使いやすい仕組みが整い、より多くの人が新しい金融の世界に触れるチャンスが増えるでしょう。

コメントを残す