「夢は金では買えない」という言葉は、私たちが子供の頃、多くの大人たちから聞かされてきました。
しかし、時代は変わり、「夢を追いかけるにはお金が必要」という現実が浮かび上がってきました。
キングコングの西野亮廣さんもこの現代の変わりゆく価値観を捉え、新しい著書「夢と金」で詳しく探求しています。
今回は、この著書の核心部分を要約したいと思います。
お金の重要性を再認識する
「お金のなくなると、夢も終わる」という一節は、我々の実生活において、極めてリアルな意味を持っています。
夢を追い求める自由とは、その他の心配ごとから解放されている状態を意味します。
もし、お金の問題で頭がいっぱいならば、真の意味で夢を追うことは難しいでしょう。
日常的にお金のために食事を手に入れる努力をしなければならなかったり、家賃のために悩む日々。
これらの事実は、お金の欠如がどれほど深刻な影響を及ぼすかを示しています。
統計でも、経済的な困窮が自殺や犯罪の背後にあることが多いと指摘されています。
日本の教育現場での金銭教育の欠如や、親子間でのお金に関するタブー。
これらは、お金の価値や重要性を十分に理解し伝えていないという、我が国の現実を映し出しています。
そんな中、著者西野亮廣氏は大胆なメッセージを投げかけます。
「まず、お金を確保し、次に夢を追い求めよ」と。なぜなら、経済的な安定があれば、心からの情熱を夢に注ぐことができるからです。
結論として、夢を追うことが人生の最優先事項であることは確かです。
しかし、そのためには、お金を効果的に管理し、活用することの重要性を見逃してはならないのです。
飛行機の価格 富裕層あざっす
飛行機のチケットを購入する際、皆さんも一度はこんな疑問を抱いたことがあるでしょう。
「なぜ全ての席をエコノミークラスの価格にしないのだろう?それならもっと多くの人が安く飛行機に乗れるのでは?」と。
しかし、この疑問は大きな誤解を含んでいます。具体例として、「東京ーニューヨーク」間のフライトの座席料金を考えてみましょう。
エコノミー、プレミアエコノミー、ビジネス、ファーストクラスの異なるクラスの料金を合計すると、飛行機の総売上は約9500万円。
この金額がなければ、フライトを運行するのは難しいのです。
考え方を変えて、すべての席をエコノミークラスの料金にした場合、席数は増えますが、総売上は約7900万円に下がってしまいます。
この差額を乗客全員で補うと、一人当たり約4万7500円もの追加料金が発生することになります。
この事実から一つの結論が導かれます。
それは、プレミアエコノミー、ビジネス、ファーストクラスの席を選ぶ富裕層のおかげで、エコノミークラスの席の価格を維持できるということ。
言い換えれば、彼らの存在が、多くの人々が比較的安価な価格で世界各地を旅する機会を提供しているのです。
富裕層の方々、心から感謝申し上げます。
「プレミアム」と「ラグジュアリー」
「プレミアム」と「ラグジュアリー」この違いを具体的に説明できるでしょうか?
この2つの言葉の意味と違いが非常に面白いので紹介します。
プレミアム vs ラグジュアリー
西野さんの著書によると、「プレミアム」とは「競合が存在する中での最上位の体験」を指し、対照的に「ラグジュアリー」は「競合が存在しない独自の体験」として位置づけられています。
例を取るなら、車の世界ではプレミアムはBMWやベンツ、そしてレクサスのような、高機能や使い勝手に優れた車を指します。
一方、ラグジュアリーはフェラーリやランボルギーニのような、極端な性能や特異なデザインを持つ車を指すのです。
価格の設定の違い
プレミアム商品の価格は、大体消費者の期待や市場の価格帯に合わせて設定されます。
しかし、ラグジュアリー商品の価格設定は商品を扱う売り手側の独自の基準で決まることが多いのです。
ラグジュアリー商品の「夢」の価値
ラグジュアリー商品はその持つ「夢」に大きな価値があります。
西野さんの考える「夢の計算式」は「夢」=「認知度」ー「普及度」です。
つまり、多くの人に知られているけれど、実際に手に入れている人が少ないほど、その商品には大きな「夢」の価値があるとされます。
絵画の「モナ・リザ」が推定価格1000億円以上とされるのも、この計算式に基づきます。
全世界の人々が知っているけれど、実際に持っているのは1枚だけ。
その稀少性が、ラグジュアリーの真髄とも言えるでしょう。
プレミアムとラグジュアリー、この2つの言葉の違いを理解することで、商品やサービスの価値をより深く捉えることができるでしょう。
私たちが日常で使うこれらの言葉には、深い背景や哲学が隠されているのです。
携帯電話と「軽さ」の競争の歴史
スマートフォン以前、携帯電話の市場では「軽さ」が主要な競争要因でした。
初期の携帯電話はかさばり、重かったのですが、技術革新と共に各メーカーは「軽さ」を売りとして競い合いました。
1グラムの差も大きな話題となり、消費者は新モデルごとにその「軽さ」をチェックし、購入の決め手としていました。
しかし、この「軽さ」競争はオーバースペックへとシフトしていきました。
消費者が求める「軽さ」はとっくに満たされているにも関わらず企業の軽量化競争は止まらなかったのです。
完全なオーバースペックです。
過剰な軽量化を争っていると、今度はまったく違う価値を売りにした商品が発売されます。
iPhoneの登場。
Appleは「軽さ」よりも「機能」や「デザイン」、そして「ユーザーエクスペリエンス」を前面に押し出し軽さを売りにしたガラケーは駆逐されました。
これにより、従来の携帯電話市場の競争軸は一変し、多くのメーカーが過剰な機能だけを追求する戦略を見直すこととなったのです。
今後のビジネスの方向性
西野さんは、技術や機能だけではない新しい価値を提供することが今後のビジネスの鍵であると指摘しています。
それは、ある程度の技術や機能が満たされた現代において、消費者が求める「何か」を理解し、提供することが必要だからです。
総じて、未来のビジネスは「機能」だけを前面に押し出すのではなく、それを超えた新しい価値や体験を提供する方向性が必要とされるでしょう。
今回は書籍の一部を要約しました。
詳しくは書籍をご覧ください。
西野亮廣さんの今回の書籍はオンラインサロンやボイシーで発信している内容のごく一部にすぎません。
日々、進行しているプロジェクトは非常に魅力的で毎日更新され続けています。
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