ビットコインの生みの親に迫る!ドキュメンタリー『マネー・エレクトリック』

参照元:COINPOST

2024年10月3日、暗号資産(仮想通貨)の一つであるビットコイン(BTC)を作り出したと言われている謎の人物、サトシ・ナカモトの正体に迫るドキュメンタリー「マネー・エレクトリック:ビットコインの謎」の予告編が公開されました。

これにより、再びサトシ・ナカモトの素性について注目が集まっています。

このドキュメンタリーは、アメリカのケーブルテレビネットワークHBOが放映する予定で、「マネー・ショート 華麗なる大逆転」で有名なアダム・マッケイ監督が製作総指揮を務めています。

内容は、ビットコインがどのように発明されたのか、サトシが一人で開発したのか、あるいはチームで行ったのかといった謎を掘り下げます。

また、ビットコインが世界経済に与えた影響についても詳しく取り上げられる予定です。

ここで、ビットコイン(BTC)について簡単に触れておくと、これは2009年に初めて登場したデジタル通貨で、インターネット上で取引できる電子的なお金です。

取引の記録や管理はブロックチェーン技術と呼ばれる仕組みを使って分散して行われ、誰でもこのシステムに参加できるのが特徴です。

サトシ・ナカモトって誰?

サトシ・ナカモトっていうのは、ビットコインを作ったとされる謎の人物、もしくはグループの名前なんです。

でも、サトシが本当に誰なのかは今でもはっきりしていません。

サトシは2008年にビットコインの仕組みをまとめた「ホワイトペーパー」をネットに公開して、2009年にビットコインを実際にスタートさせました。

その後、数年にわたってビットコインの開発に関わっていたんですが、2011年頃を最後に突然姿を消してしまったんです。

サトシが一人で全部作り上げたのか、それともチームだったのかはわかっていませんが、ビットコインのアイデアやシステムに大きな影響を与えたのは間違いないですね。

現在でも、彼の正体については色々な候補者が挙がっていますが、誰が本当のサトシなのかは未解明のままです。

サトシ・ナカモトの候補者たち

ドキュメンタリーの予告編では、2009年にサトシ・ナカモトから最初にメールを受け取ったとされる英国の暗号学者、アダム・バックさんへのインタビューが大きな注目を集めています。

バックさんは、長い間「サトシではないか」と言われてきましたが、ご本人はその疑惑を否定し続けているんです。

今年2月にイギリスで行われた裁判では、バックさんがサトシとの間で交わしたビットコインのホワイトペーパー(ビットコインの仕組みを説明した公式文書)に関する電子メールを公開して、その主張を裏付ける形となりました。

アダム・バックさんとサトシ・ナカモトの関係

アダム・バックさんとサトシ・ナカモトは、特にビットコインの技術において大きな関わりを持っています。

バックさんは1990年代に「ハッシュキャッシュ」という技術を開発しました。

これは、スパムメール(迷惑メール)を防ぐための仕組みで、メールを送るときにコンピュータが難しい計算を行うことで、本当に送るべきメッセージかどうかを確認する技術です。

この「ハッシュキャッシュ」のアイデアが、後にビットコインのマイニングプロセス(新しいビットコインを作り出す作業)にも使われることになりました。

ビットコインを作ったサトシ・ナカモトは、この「ハッシュキャッシュ」を取り入れて、ビットコインの仕組みの一部として活用しました。

実は、2009年にサトシ・ナカモトから最初にメールを受け取った人物の一人がアダム・バックさんで、技術的なつながりから、バックさんは長年「サトシ・ナカモトの正体ではないか」と疑われてきました。

ただ、バックさん自身は「自分はサトシではない」と一貫して否定しています。

そして、2024年には英国で行われた裁判で、サトシと交わしたメールを公開し、サトシではないことを証明する形となりました。

このメールの中では、サトシとビットコインのホワイトペーパー(ビットコインの仕組みを説明した文書)や技術について議論されており、二人は技術的なやり取りをしていたことがわかります。

サトシ・ナカモトが「ハッシュキャッシュ」を取り入れたことで、アダム・バックさんはビットコインの開発に大きく貢献しましたが、彼自身がビットコインを作った人物だという証拠は今のところ見つかっていません。

裁判とサトシ候補者の証言

この裁判は、非営利団体「仮想通貨オープン特許同盟」が、「自分こそがサトシ・ナカモトであり、ビットコインのホワイトペーパーの著作権は自分にある」と主張していたクレイグ・ライトさんを訴えたものです。

ライトさんは、自分こそがサトシだと長い間言い続けていますが、これには多くの専門家が疑問を抱いているんですね。

裁判では、バックさんだけでなく、ビットコインの初期開発者であるマルティ・マルミさんも証言しました。

彼はサトシとやり取りした一連のメールを公開し、ライトさんがサトシではないことを証明する証拠として使われました。

結果的に、今年の3月にはイギリスの高等法院の判事が、「ライトさんはサトシではない」との判決を下し、ライトさんは偽証罪に問われているところです。

裁判内容

非営利団体「仮想通貨オープン特許同盟(COPA)」がクレイグ・ライトさんを訴えた理由は、ライトさんが「ビットコインのホワイトペーパー(ビットコインの仕組みを説明した文書)」の著作権を自分が持っていると主張し、その権利を行使しようとしたことにあります。

COPAは、仮想通貨(暗号資産)業界の技術や知識をオープンにして、誰でも自由に利用できるようにすることを目的とした団体です。

ライトさんがビットコインのホワイトペーパーに対して著作権を主張することで、この重要な文書の使用に制限がかかる可能性がありました。

COPAは、ビットコインやその技術はオープンなものであり、誰もが自由にアクセスできるべきだと考えており、ライトさんの主張はこれに反するものだと考えました。

そのため、COPAはライトさんの主張に異議を唱え、法的に彼がビットコインのホワイトペーパーの著作権を持っていないことを証明するために訴訟を起こしました。

結果として、2024年に英国の裁判所は「ライトさんはサトシ・ナカモトではなく、ビットコインのホワイトペーパーの著作権もライトさんにはない」との判決を下し、ライトさんの主張を退けました。

他のサトシ候補者たち

レン・ササマンさん

レン・ササマンさんは、暗号学者として知られており、特にプライバシー保護技術や暗号化技術の分野で重要な貢献をしてきた人物です。

彼は、メールや通信の安全性を確保するための暗号技術の開発に携わり、プライバシー保護に情熱を注いでいました。

また、サトシ・ナカモトがビットコインを初めて発表したメーリングリストにも関わっており、彼の技術的知識や背景から、「サトシ・ナカモトの正体ではないか」と長い間疑われてきました。

ササマンさんは2011年に若くして自ら命を絶ち、その後もサトシ候補として名前が挙がり続けています。

彼のプライバシーや技術への深い理解、そして彼が活動していた時期が、ビットコイン誕生と重なることから、ササマンさんがサトシ・ナカモトであった可能性を信じる人々も少なくありません。しかし、彼の正体がサトシであるかどうかは明らかになっていません。

ハル・フィニーさん

ハル・フィニーさんは、ビットコインの初期開発に深く関わった伝説的なプログラマーであり、サトシ・ナカモトとのつながりから「サトシ・ナカモトではないか」と長く疑われてきた人物です。

フィニーさんは、ビットコインのソフトウェアを最初にダウンロードし、サトシ・ナカモトから最初のビットコイン取引を受け取った人物でもあります。

彼は、暗号通貨の未来に非常に熱心で、ビットコインの誕生を技術的に支えた重要な人物でした。

フィニーさんは、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患い、2014年に亡くなりましたが、生前には自らがサトシ・ナカモトであることを否定していました。

彼の技術的な背景とビットコインとの深い関わりから、一部の人々は今でも彼がサトシではないかと考えていますが、彼自身はあくまでビットコインの熱心な支持者であり、サトシではないという立場を取っていました。

このように、サトシ・ナカモトの正体については様々な候補者が挙がっているものの、いまだに確かな証拠は見つかっていないんですね。

サトシ・ナカモトが特定される可能性について

サトシ・ナカモトの正体が特定される可能性は、いまだに謎のままです。

ビットコインを発明したサトシ・ナカモトは、2009年にビットコインを立ち上げた後、2011年頃から完全に姿を消しており、以来その正体について様々な候補者が挙げられています。

しかし、誰も確かな証拠を持ってサトシであると証明できた人はいません。

サトシを特定するためには、例えばサトシが初期に使っていた暗号鍵を使ってデジタル署名を行うなどの明確な証拠が必要です。

しかし、これまでに「サトシ・ナカモトだ」と名乗り出た人物たちも、十分な証拠を提示できずに疑念を持たれています。

さらに、サトシ・ナカモトが個人ではなくグループであった可能性もあるため、特定はより複雑なものになっています。

結局のところ、サトシの正体が明らかになる可能性は依然として低く、サトシ自身が意図的に匿名性を保っているため、今後も正体が解明されるかどうかは不確かです。

しかし、もし正体が明らかになれば、仮想通貨の世界に大きな影響を与えることは間違いありません。

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