世界経済ってなに?初心者向けに経済とは何かをやさしく解説します

みなさんは、テレビやニュースで「世界経済」という言葉を聞いたことがありますか?

なんだか難しそうな言葉ですが、「世界の経済っていったい何だろう?」と疑問に思ったことがあるかもしれません。

大丈夫、最初は誰でもよく分からないものです。

心配はいりません。

実は経済という言葉自体も、普段の生活ではあまり意識しないですよね。

そこでこの記事では、初心者向けに経済とは何か、そして世界経済って何なのかを中学生にもわかるようにやさしく説明します。

難しい言葉はなるべく使わずに、身近な例やイメージを使って解説していきますので、安心して読み進めてくださいね。

経済とは?

そもそも経済とは何でしょうか。一言でいうと、人々がお金と物(サービス)をやりとりしながら生活していくしくみのことです。たとえば、みなさんがお店でお菓子や文房具を買うとき、お金を払って品物を受け取りますね。逆に、お父さんやお母さんは会社で働いて給料(お金)をもらっています。このように、人が物を買うためにお金を払う、人に物やサービスを売ってお金をもらう、というお金と物のやり取りがグルグル回っている状態を「経済」といいます。

言い換えると、誰かが使ったお金は別の誰かの収入になり、そのお金がまた別の買い物に使われて…というサイクルが社会で起きています。スマホやゲーム、文房具などの「もの」を買ったり、塾(じゅく)や遊園地などのサービスを利用したりするのも、すべて経済の一部です。経済は人々の暮らしを支える大事なしくみなのです。

世界経済とは?

 世界中の国々の経済は、まるで歯車のようにかみ合っています。

一つひとつの歯車がそれぞれの国の経済(お金の流れや産業)を表し、それらが連動して世界全体の経済を動かしているのです。

もしどこか1つの歯車(国の経済)の動きが悪くなると、他の歯車にも影響が及びます。

その結果、世界全体の経済がスムーズに動かなくなってしまうかもしれません。

逆に言えば、歯車がうまくかみ合って順調に回っていれば、世界全体の経済が成長し、みんなが豊かになることも期待できます。

では、世界経済とは具体的にどんなものなのでしょうか。

世界経済とは、世界中の国の経済が互いにつながってできている大きなしくみのことです。

ふつう経済は国ごと(日本経済、アメリカ経済など)に考えますが、今の世の中では国と国が深く結びついています。

そこで国境をこえて地球全体で見たときの経済を「世界経済」と呼ぶのです。

例えるなら、世界経済は世界を舞台にした大きな市場(いちば)のようなものです。

国と国との間で物やサービスを売ったり買ったり(貿易(ぼうえき))することで、経済はお互いにつながっています。

日本で作られた車がアメリカやヨーロッパで売られたり、逆に海外から日本へおいしい果物が届けられたりと、さまざまな国の間でお金と物のやり取りが行われています。

このように、世界中の経済がネットワークのようにつながって動いているのが世界経済なのです。

世界の国々は、この世界経済をうまく回すために協力し合おうとしています。

例えば、主要な国々のリーダーが集まるサミット(首脳会議)では、世界経済を安定させてみんなが豊かになるための話し合いが行われています。

世界経済と私たちのくらし

「世界経済」なんていうとスケールが大きすぎて自分の日常とは関係ないように聞こえますよね。

でも、世界経済は私たちのくらしに深く関わっています。身近な例をいくつか見てみましょう。

  • 海外からやってくる食べ物や商品
     スーパーに並んでいるバナナやコーヒー、チョコレートなどは、実は外国から輸入されたものです。
    日本では育たない作物や作れない製品も、世界経済のおかげで海外から手に入れることができます。
  • 身近な製品の世界的なつながり
     みなさんが使っているスマホやゲーム機は、一つの国だけで作られているわけではありません。
    例えば「部品は中国で作り、組み立てはベトナムで行い、日本で販売される」といったように、一つの製品ができるまでに世界の複数の国が関わっていることも珍しくありません。
    世界経済のつながりがあるからこそ、安くて便利な製品が手に入るのです。
  • 日本から世界へ海外で活躍する日本の商品
     世界経済は日本から外国への広がりも生んでいます。たとえば日本で作られた自動車やアニメ、ゲームなどは世界中で楽しまれています。日本のお菓子や日用品が海外で売られていることもあります。日本で生まれたものが世界で愛されるのは、世界経済で国と国がつながっているからです。
  • 世界を行き来する観光や留学
    海外旅行や留学など、人が国境をこえて行き来することも世界経済の一部です。例えば、外国から日本に観光に来る人が増えれば、日本でたくさんお金を使ってくれるので日本の経済が活気づきます。逆に、日本から海外に行く人が増えると日本のお金が外国に渡りますが、それによって訪問先の国で経済が潤い、巡り巡って世界全体のお金の流れが良くなることもあります。飛行機で世界中を自由に行き来できる現代では、こうした人の移動も経済の大きな要素になっています。
  • 世界経済の変化による身近な影響
     世界の経済状況が変わると、私たちのくらしにも影響があります。例えば、海外で石油(ガソリン)の値段が上がると、日本でも車のガソリン代や運送料が上がり、結果的に食品や商品の値段が上がってしまうことがあります。また、世界的に不景気(ふけいき:経済が元気がない状態)になると、外国との取引が減り、日本の会社も売上が減ってお給料が下がったり就職が難しくなったりすることがあります。世界経済の変化は決して他人事(ひとごと)ではなく、私たちの日々の生活につながっているのです。

このように、私たちは知らないうちに世界経済の影響を受け、恩恵(おんけい)も受けています。

遠い国の出来事が回り回って自分の生活に関係しているなんて、ちょっと不思議でおもしろいですね。

まとめ

世界経済とは、世界中の国々の経済が結びついてできている大きなしくみです。

世界中のすべての国がお金や商品を通じてつながっている、と言ってもいいでしょう。

国同士がお互いに物を売り買いしたり、協力したり競争したりしながら、地球全体のお金の流れを作り出しています。

難しく聞こえるかもしれませんが、基本的なところは「人々がお金と物を交換するしくみ」である経済の延長線上にあります。

身近な買い物から海外との貿易まで、経済のつながりは私たちの暮らしを支えています。

世界経済を知ることで、ニュースで流れる「経済」の話題も少し身近に感じられるようになるでしょう。

「世界って一つなんだな」と感じながら、ぜひ色々な国の出来事にも目を向けてみてくださいね。

これからニュースなどで「世界経済」という言葉を耳にしたら、ぜひ今日学んだ世界のつながりを思い出してみましょうね