2025年3月7日、ホワイトハウスで初の暗号資産サミットが開催されました。
トランプ大統領は、暗号資産業界への取り締まりを終わらせ、ビットコインの新たな準備金を創設することを発表しました。
また、8月までにステーブルコインに関する法案に署名したいと述べました。
このサミットには、トランプ政権のメンバーや多くの暗号資産企業のCEOが参加し、暗号資産業界に対する新しい方針が明らかになりました。
今回の会議を通じて、アメリカ政府が暗号資産に対してより前向きな姿勢を示していることがわかります。
オペレーション・チョークポイント2.0を終わらせる
トランプ大統領は、「オペレーション・チョークポイント2.0」を終わらせると発表しました。
🔹 オペレーション・チョークポイント2.0って何?
これは、バイデン前政権のもとで行われていた暗号資産業界への厳しい取り締まりのこと。
銀行に対して、暗号資産関連の企業の口座を閉鎖したり、取引を制限したりするよう圧力をかけていました。
🔹 なぜバイデン前大統領は暗号資産を厳しく取り締まっていたの?
バイデン前政権は、暗号資産がマネーロンダリング(資金洗浄)や犯罪の資金調達に使われるリスクがあると考えていました。
特に、テロ資金供与や詐欺事件での悪用を防ぐため、銀行に対して暗号資産関連の取引を厳しく管理するよう求めていたのです。
また、バイデン政権は、暗号資産市場が急成長することで、金融システム全体が不安定になる可能性を警戒していたとも言われています。
伝統的な金融機関と違い、暗号資産業界には明確な規制がなかったため、「消費者保護」や「市場の安定」を理由に取り締まりを強化したのです。
🔹 トランプ大統領の方針転換
トランプ大統領は、「規制当局が銀行に圧力をかけ、暗号資産の取引を止めようとしていた。
でも、それはもう終わりだ」と宣言しました。
つまり、暗号資産に対する規制を緩和し、銀行が暗号資産関連の企業と取引しやすい環境を整えていくということです。
これは、暗号資産業界にとって大きな方針転換となります。
ビットコイン準備金を作るってどういうこと?
トランプ大統領は、政府が押収したビットコインを売らずに保管する「ビットコイン準備金」を作ると発表しました。
🔹 ビットコイン準備金って?
これまで、アメリカ政府は犯罪や裁判で押収したビットコインを売却してきました。
でも、トランプ政権は「売るのはもったいない」と考え、政府の資産として持ち続けることにしたのです。
大統領によると、アメリカ政府はすでに約20万BTC(ビットコイン)を持っているとのこと。これが、今後の「準備金」のベースになります。
トランプ大統領は「今日からアメリカも、『ビットコインは売るな』というルールに従う」と発言。
これは、長期的にビットコインを持ち続けるという方針をはっきりさせたものです。
8月までにステーブルコイン法案にサインする?
トランプ大統領は、8月までに「ステーブルコイン」に関する法律にサインしたいと話しました。
🔹 ステーブルコインって何?
ステーブルコインは、価格が安定するように作られた暗号資産のこと。
例えば、1ステーブルコイン=1ドルのように固定されていて、ビットコインみたいに値動きが激しくありません。
🔹 ステーブルコイン法案って?
アメリカでは、ステーブルコインに関する明確な法律がまだありません。
でも、トランプ政権は、企業や投資家が安心して使えるように、しっかりしたルールを作ることを目指しています。
大統領は、「議員たちがステーブルコインとデジタル資産のルールを整えるために頑張ってくれている。
この法律ができれば、アメリカの経済と金融の未来にとって大きなチャンスになる」と強調しました
サミットには暗号資産業界の有名企業が勢ぞろい
今回のサミットには、コインベース(Coinbase)、リップル(Ripple)、クラーケン(Kraken)、ジェミナイ(Gemini)、チェーンリンク(Chainlink)、ロビンフッド(Robinhood)など、暗号資産業界の有名企業の幹部が出席しました。
また、ジェミナイのウィンクルボス兄弟や、チェーンリンクのセルゲイ・ナザロフ氏らがスピーチを行い、暗号資産業界の未来について語りました。
今回のサミットは、バイデン政権時代よりも暗号資産業界に優しい姿勢を示すことが目的で、アメリカ政府が暗号資産をより重視していくことをアピールする場となりました。
今後の展開に注目
今回のサミットで明らかになったのは、トランプ政権が暗号資産を重要視し、業界と協力しながらルールを作っていく方向に動いているということ。
特に、
✅ ビットコイン準備金の創設 → 政府がビットコインを長期的に保有する方針に
✅ ステーブルコイン法案の成立 → ルールが明確になり、暗号資産市場がより安定へ
✅ オペレーション・チョークポイント2.0の終了 → 暗号資産業界への規制が緩和される
と、アメリカの暗号資産業界にとって大きな変化が訪れそうです。
今後の暗号資産サミットの展開予想
トランプ政権が初めての暗号資産サミットをホワイトハウスで開催したことで、アメリカ政府と暗号資産業界の関係が大きく変わろうとしています。
では、今後のサミットはどのような方向に進んでいくのでしょうか?
今後の展開を予想します
政府と暗号資産業界の協力が深まる
今回のサミットには、コインベース(Coinbase)、リップル(Ripple)、クラーケン(Kraken)、ジェミナイ(Gemini)、チェーンリンク(Chainlink)、ロビンフッド(Robinhood)など、暗号資産業界のトップ企業が参加しました。これは、政府が暗号資産を本格的に受け入れ始めたことを示しています。
今後のサミットでは、さらに多くの企業や専門家が参加し、具体的な政策や規制について議論する場となるでしょう。
たとえば、
✅ 暗号資産に対する税制の変更(税率の引き下げや簡素化)
✅ 銀行と暗号資産企業の提携強化(銀行が暗号資産関連のサービスを提供しやすくする)
✅ 新しい暗号資産ETF(上場投資信託)の承認
などが話し合われる可能性があります。
ビットコイン準備金の運用ルールが決まる
トランプ大統領が発表した「ビットコイン戦略的準備金」ですが、現在はまだ「政府が押収したビットコインを売らずに保管する」という基本方針しか決まっていません。
今後のサミットでは、このビットコイン準備金をどのように管理し、活用するのか? という点が議論されるでしょう。
考えられる展開としては、
✅ 準備金の増やし方 → 押収したビットコイン以外にも、新たに購入するのか?
✅ 準備金の使い道 → ただ保管するだけなのか? それとも、国の財政に活用するのか?
✅ 管理機関の設立 → ビットコイン準備金を管理する特別な機関を作るのか?
などが話し合われる可能性があります。
特に、「政府がビットコインを持ち続けるだけでなく、どう活用するのか?」が大きな議題になるでしょう。
例えば、ビットコインを国の担保(保証)として使うような政策が出てくるかもしれません。
ステーブルコイン法案の詳細が明らかに
トランプ政権は、8月までにステーブルコインに関する法律を成立させることを目指しています。
今後のサミットでは、この法案の具体的な内容が話し合われるでしょう。
考えられるポイントは、
✅ 発行者のライセンス制度 → 誰でもステーブルコインを発行できるのか? それとも特定の企業だけ?
✅ ドルの裏付けルール → ステーブルコインは100%ドルで保証されるのか? それとも一部は国債などの資産でもOK?
✅ 銀行との関係 → ステーブルコインを銀行預金と同じように扱うのか?
もしこの法案が明確になれば、ステーブルコインの信頼性が上がり、さらに広く使われる可能性があります。
ほかの暗号資産(アルトコイン)に関する議論も進む
今回のサミットでは、主にビットコインとステーブルコインについての話が中心でした。
しかし、今後はイーサリアム(ETH)やその他のアルトコインについても議論が進む可能性があります。
特に、
✅ イーサリアムの規制 → スマートコントラクト(自動契約)をどう扱うか?
✅ NFT(非代替性トークン)の法整備 → 著作権や税制の問題をどうするか?
✅ DEX(分散型取引所)のルール作り → 取引所の透明性や安全性をどう確保するか?
といった話題が出てくるかもしれません。
また、政府がビットコイン以外の暗号資産も準備金として保有するのか? という点も、今後のサミットで注目されるでしょう。
国際的な暗号資産のルール作りに関与する可能性
アメリカが暗号資産を本格的に受け入れるとなると、世界のルール作りにも影響を与えることになります。
今後のサミットでは、
✅ 他国と協力して国際的な規制を作るのか?
✅ 暗号資産の国際送金をどう管理するのか?
✅ 中国のデジタル人民元(CBDC)にどう対応するのか?
といった話題が出てくる可能性があります。
特に、アメリカが「暗号資産に優しい国」としてリードしていくのか、それとも他国と足並みをそろえるのかが注目ポイントです。
今後のサミットのカギは「具体的な政策」
初回のサミットでは、トランプ政権の方針転換が発表されただけで、具体的な政策までは決まっていません。今後のサミットでは、
🔹 暗号資産業界が実際にどう変わるのか?
🔹 政府がどこまで暗号資産を受け入れるのか?
🔹 法律や規制の詳細はどうなるのか?
といった点が具体的に決まっていくでしょう。
暗号資産市場がどんな影響を受けるのか、これからの動きに注目です

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