仮想通貨の税金を節約する方法を徹底解説:誰でもわかる節税術

仮想通貨で得た利益には所得税や住民税がかかり、その税率は最大55%に達することもあります。

このため、仮想通貨で大きな利益を得た人にとって、税金が大きな負担になるケースがあります。

一方で、適切な節税対策をとることで、この負担を軽減することが可能です。

本記事では、節税方法を、わかりやすく解説していきます。

さらに、節税効果と実行の難しさを視覚的に整理した図表を使って説明します。

仮想通貨の節税方法一覧

まずは仮想通貨の節税方法を一覧にまとめてみました。

それぞれの「節税効果」と「実行の難しさ」を考慮し、どの方法が自分に合っているか確認してみましょう。

節税方法節税効果難易度
法人化する       高
経費を計上する       中
年間20万円以下の利益で確定       中
利益確定せずに保有し続ける       低
損益通算を行う       中
個人事業主として開業する       高

最も効果的な節税方法:「法人化」

仮想通貨取引で得た利益が大きい場合、法人化が最も効果的な節税方法です。

法人化すると、所得税の最高税率55%ではなく、法人税の最高税率約33%が適用されます。

この差はなんと22%にもなります。

例えば、仮想通貨で1000万円の利益を得た場合、個人所得として課税されると550万円(最高税率の場合)が税金として差し引かれる一方、法人の場合は330万円で済みます。

この差額220万円は非常に大きいですね。

ただし、法人化には以下のような手間やコストがかかるため、大きな利益を得ている人に向いています。

  • 法人設立費用(約20万円〜)
  • 法人維持費用(会計士報酬など)

法人化以外の節税方法

「法人化は難しい」と感じる場合は、以下の節税対策を検討してみてください。

経費を計上する

仮想通貨の取引にかかった費用を経費として計上することで、課税対象の金額を減らすことができます。

例えば、以下のような費用が該当します。

  • パソコン代やスマホ代
  • ネット回線費用
  • 仮想通貨取引所の手数料

年間20万円以下の利益で確定

所得が年間20万円以下の場合、確定申告が不要となることがあります。ただし、会社員や副業で収入がある人は注意が必要です。

利益確定せずに保有し続ける

仮想通貨を売却しなければ、その年の利益として確定されません。そのため、価値が上がるまで保有を続けるのも有効です。

損益通算を行う

仮想通貨取引で損失が出た場合、他の所得や利益と合算することで税金を減らすことができます。これを「損益通算」といいます。

個人事業主として開業する

仮想通貨の取引を事業として登録することで、経費計上の幅が広がります。ただし、開業届を提出するなどの手間がかかるため注意しましょう。

一般的な節税方法も活用しよう

仮想通貨の節税に限らず、一般的な節税方法も組み合わせることで、さらに税負担を軽減することができます。

  • ふるさと納税:寄付金が所得控除の対象になる
  • 医療費控除:高額な医療費がかかった場合に控除を受けられる
  • 住宅ローン控除:ローンを利用してマイホームを購入した場合に適用される

よくある質問(Q&A)

  1. 海外に移住すれば税金はかからない?
    海外に住む場合も、日本に住民票がある場合には課税対象となる可能性があります。
    移住を検討する際は、税理士などの専門家に相談してください。
  2. 仮想通貨での利益をギフトカードに交換した場合も税金がかかる?
    仮想通貨を法定通貨に変えなくても、ギフトカードなどに交換した時点で課税対象となることがあります。

仮想通貨の税金はいくら?雑所得として計算される仕組みを解説

仮想通貨で得た利益は、基本的に「雑所得」として計算されます。

「雑所得」というのは、給与所得や事業所得などと異なり、以下の特徴を持つ所得のことです。

  • 年間20万円以上の利益が対象
     仮想通貨の利益が年間20万円を超える場合に課税対象となります。それ以下であれば、確定申告は不要です(一定条件を満たす場合)。
  • 総合課税方式を採用
     雑所得は総合課税として計算されるため、給与所得など他の所得と合算されます。そのため、他の収入が多いほど税率も上がります。
  • 損益通算ができない
     仮想通貨の取引で損失が出ても、他の所得(給与や不動産所得など)と相殺することはできません。

仮想通貨の税金計算方法の例

例えば、会社員の方が本業で給与所得400万円、仮想通貨で300万円の利益を得た場合、以下のように税金が計算されます。

所得税の計算例
給与所得400万円 + 仮想通貨所得300万円 = 700万円(課税所得)
→ 700万円 × 23%(税率) − 63万6000円(控除額) = 97万4000円

さらに、この課税所得に対して住民税10%が追加されます。
住民税分を含めると、仮想通貨の利益にかかる税率は最大で約55%になる可能性があります。

税率表で見る総合課税の仕組み

以下の表は、仮想通貨の所得がどのような税率で計算されるかを示したものです。

課税される所得金額税率控除額
195万円以下5%0円
195万円を超え330万円以下10%9万7500円
330万円を超え695万円以下20%42万7500円
695万円を超え900万円以下23%63万6000円
900万円を超え1800万円以下33%153万6000円
1800万円を超え4000万円以下40%279万6000円
4000万円超45%479万6000円

暗号資産の税率が高くなる理由

仮想通貨の所得が雑所得として総合課税の対象になることで、以下のように税率が急激に上がる仕組みになっています。

  • 所得が増えれば増えるほど、段階的に税率が上がる「累進課税」を採用している。
  • 仮想通貨の利益が給与所得と合算されるため、所得全体が高額になる。

住民税も考慮しよう

総合課税では、所得税に加えて住民税(10%)も発生します。例えば、仮想通貨で300万円の利益があった場合、所得税に加え30万円の住民税が追加で必要です。このように、住民税も含めた総額を計算しておくことが重要です。

仮想通貨の税金計算に役立つポイント

  1. 年間利益が20万円以下の場合は申告不要
     会社員で副業として仮想通貨を運用している場合でも、年間の利益が20万円以下なら確定申告は必要ありません。
  2. 利益確定のタイミングを調整する
     年末にかけての取引を調整し、課税所得が低い年に利益を確定することで、税率を抑えられる場合があります。
  3. 控除制度を活用する
     ふるさと納税や医療費控除などの控除制度を利用することで、課税所得を減らし、支払う税金を軽減できます。

暗号資産の税率はどう変わる?未来の可能性

暗号資産(仮想通貨)の税率が今後変更される可能性は十分にあります。

現在、日本では暗号資産取引で得た利益は「雑所得」として扱われ、所得が多い人ほど税率が高くなる累進課税が適用されています。

最大税率は住民税を含めると約55%に達するため、多くの投資家にとっては負担が大きい仕組みです。

しかし、暗号資産市場が急速に成長していることから、税制が見直される可能性が議論されています。

例えば、暗号資産の利用をもっと広げたり、投資を促進するために、現在の累進課税を一律20%程度の「分離課税」に変更する案が考えられています。

国際的な状況も影響を与えるかもしれません。

例えば、シンガポールやポルトガルなど一部の国では暗号資産の取引に対して税金を免除する仕組みを採用しており、これが投資家を引きつける一因となっています。

日本でも、こうした動きを参考にして競争力のある税制を目指す可能性があります。

また、政府が税収を増やしたい場合には、現在の税率を維持または引き上げる可能性も考えられますが、逆に新しい技術として暗号資産の普及を支援したいという方針に転じた場合には、税率が引き下げられる可能性もあります。

さらに、暗号資産が今後どのような位置づけになるかによっても税制が変わる可能性があります。

例えば、暗号資産が投資商品として扱われる場合には株式のような一律課税が導入されるかもしれませんし、通貨としての役割が重視される場合には消費税や利益に対する課税が免除されることも考えられます。

このように、暗号資産の税率がどのように変化するかは、政府の方針や国際的な動向に大きく依存しています。今後のニュースや法改正に注目しておくことが大切です。

暗号資産を始めるならこちら↓

GMOインターネットグループ(東証一部上場)の【GMOコイン】

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA