最近、暗号資産(クリプトアセット)の世界で注目を集めているのが「イーサリアム現物ETF」です。
このETF(上場投資信託)は、実際のイーサリアム(ETH)を基にした金融商品で、2024年5月にアメリカで承認されました。
イーサリアム現物ETFは、イーサリアムの価格に連動するように設計されており、これまで暗号資産に投資してこなかった人々からも注目を集めています。
ビットコイン現物ETFが人気を集めたように、イーサリアム現物ETFも多くの資金流入が期待されています。
このブログ記事では、イーサリアム現物ETFの基本的な説明と、ETH価格への影響についてわかりやすく解説します。
初心者の方でも理解しやすいように、難しい単語には簡単な説明を付け加えています。
これを機会に、イーサリアム現物ETFの魅力とその影響について一緒に学んでみましょう。
ETFとは?
ETF(Exchange Traded Fund)は、日本語で「上場投資信託」と呼ばれます。
これは、取引所(Exchange)で取引(Trade)される投資信託(Fund)のことです。
ETFは株式市場で売買できるようになった投資信託で、リアルタイムで価格が変動します。
投資信託とは?
投資信託は、プロの投資家が個人投資家から集めたお金を使って、株式や債券、不動産などに投資し、その利益を投資家に分配する金融商品です。
プロが選んだ複数の投資商品をセットにして、それを個人が買うイメージです。
ETFの運用方法
ETFには「パッシブ運用」と「アクティブ運用」の2種類があります。
- パッシブ運用:特定の指数(例えば日経平均やS&P500)に連動するように設計されたものです。これにより、市場全体の動きに追随することができます。
- アクティブ運用:投資銘柄を積極的に入れ替えて、より高い成果を目指します。2024年5月時点でアクティブETFが増加傾向にあります。
ETFの種類
ETFには様々な種類があります。例えば、先物価格に連動するETFと現物価格に連動するETFがあります。
- 先物価格:将来の価格を予測したものです。
- 現物価格:今現在の実際の価格です。
イーサリアム現物ETFとは?
ここで注目したいのが「イーサリアム現物ETF」です。
これは実際のイーサリアム(ETH)の価格に連動するETFで、2024年5月にアメリカで承認されました。
これまで暗号資産に投資してこなかった人々からも資金流入が期待されています。
組成スキームによるETFの分類
ETFには、組成スキーム(ETFがどのように作られ、運用されるかの仕組み)によっていくつかの種類があります。
ここでは、「現物設定・現物交換型」「金銭設定・現物交換型」「金銭設定・金銭償還型」の3つのタイプについて説明します。
現物設定・現物交換型
現物設定・現物交換型は、ETFを受け取るために投資家が直接現物の資産(例えば株式や暗号資産)を運用会社に渡す方法です。
この方法では、現物資産を直接取引するため、現金を介さずに効率的な運用が可能です。
金銭設定・現物交換型
金銭設定・現物交換型では、ETFの設定時には投資家が現金を運用会社に渡し、解約時には現物の資産が返却されます。
つまり、初めは現金を使ってETFを購入し、後にそのETFを現物資産と交換する仕組みです。
金銭設定・金銭償還型
金銭設定・金銭償還型は、投資家が現金を拠出してETFを受け取り、解約時にも現金が返却される方法です。
このスキームでは、運用会社が投資家から受け取った現金を使って市場で現物資産(例えばビットコインやイーサリアム)を購入し、ETFを運用します。そして、解約時にはその現物資産を売却して現金に換え、投資家に返却します。
このスキームの欠点は、一度現金を挟むために運用の効率性が他のスキームに比べて低くなることです。
また、直接交換ではないため、価格の安定性が他のスキームよりも劣ることがあります。
2024年5月時点でアメリカで承認されたビットコイン現物ETFは、この金銭設定・金銭償還型でした。
イーサリアム現物ETFの組成スキーム
イーサリアム現物ETFも、このような組成スキームによって分類されます。
現物設定・現物交換型や金銭設定・現物交換型のETFは、直接の資産交換により効率的な運用が期待できますが、金銭設定・金銭償還型のETFも、特定の市場環境や投資家のニーズに応じて利用されています。
このように、イーサリアム現物ETFの仕組みやその種類について理解することで、投資家は自身の投資スタイルや目的に合ったETFを選ぶことができます。
次に、イーサリアム現物ETFがイーサリアム(ETH)価格に与える影響について詳しく見ていきましょう。
海外でのイーサリアム現物ETFの承認とその影響
海外では、日本に先駆けてイーサリアム現物ETFが承認されています。
特に注目すべきは、2024年4月に香港でビットコイン現物ETFと同時に世界で初めてイーサリアム現物ETFが承認されたことです。
香港のETFとその特徴
香港で承認されたイーサリアム現物ETFは、アメリカの金銭償還型とは異なり、現物償還型です。
現物償還型とは、ETFの解約時に現物の資産が返却される方式です。
この方式は、実際の市場価格と密接に連動するため、価格の安定性が高まるという利点があります。
また、暗号資産(仮想通貨)を保有する投資家にとって、換金の手間が省けることも大きな魅力です。
香港市場での初日取引
香港で上場した6銘柄のETFの初日の取引高は、予想されていた1億ドルから大幅に低い1100万ドルでした。
その内訳は、ビットコインETFが850万ドル、イーサリアムETFが250万ドルでした。
香港での取引が予想よりも低かったため、暗号資産市場全体の下落につながったとの指摘もあります。
香港市場の暗号資産ETFの状況
香港ではすでに暗号資産先物ETFが上場しており、2024年第1四半期には5億2900万ドルの純流入を記録しています。
このことから、投資家の暗号資産への関心が低いわけではありません。
中国本土からの資金流入の期待
香港の暗号資産ETFは、中国本土からの資金を取り込めるかどうかが注目されています。
中国本土の富裕層は、香港で設立した資産管理会社を通じて資産運用を行うケースが多くあります。
香港の資産運用企業は、こうした資金を目当てに人民元建てでもビットコインETFを購入できるようにしています。
海外でのイーサリアム現物ETFの承認とその影響
海外では、日本に先駆けてイーサリアム現物ETFが承認されています。
特に注目すべきは、2024年4月に香港でビットコイン現物ETFと同時に、世界で初めてイーサリアム現物ETFが承認されたことです。
香港のETFとその特徴
香港で承認されたイーサリアム現物ETFは、アメリカの金銭償還型とは異なり、現物償還型です。
現物償還型とは、ETFの解約時に実際の資産(この場合はイーサリアム)が返却される方式です。
この方式は、実際の市場価格と密接に連動するため、価格の安定性が高まるという利点があります。
また、暗号資産(仮想通貨)を保有する投資家にとって、現物のまま持つことができ、換金の手間が省けることも大きな魅力です。
香港市場での初日取引
香港で上場した6銘柄のETFの初日の取引高は、予想されていた1億ドルに対して、大幅に低い1100万ドルでした。
その内訳は、ビットコインETFが850万ドル、イーサリアムETFが250万ドルでした。
この取引高が予想よりも低かったため、暗号資産市場全体の下落につながったとの指摘もあります。
香港市場の暗号資産ETFの状況
香港ではすでに暗号資産先物ETFが上場しており、2024年第1四半期には5億2900万ドルの純流入を記録しています。
これは、投資家の暗号資産への関心が低いわけではないことを示しています。
暗号資産先物ETFとは、将来の価格を予測して投資するETFのことです。
中国本土からの資金流入の期待
香港の暗号資産ETFは、中国本土からの資金を取り込めるかどうかが注目されています。
中国本土の富裕層は、香港で設立した資産管理会社を通じて資産運用を行うケースが多くあります。
香港の資産運用企業は、こうした資金を目当てに、人民元建てでもビットコインETFを購入できるようにしています。
イーサリアム現物ETF承認による価格への影響
イーサリアム現物ETFの承認は、暗号資産市場にどのような影響を与えたのでしょうか?
ビットコイン現物ETFが承認された際には、市場全体に強気のムードをもたらしました。
同様に、イーサリアム現物ETFも市場に大きな影響を与えています。
イーサリアムとミームコインへの影響
特に注目すべきは、イーサリアムのERC-20というトークン規格が、ミームコインに広く影響を与えている点です。
ミームコインとは、インターネットのミーム(おもしろ画像や動画)から派生した暗号資産です。
代表的なミームコインには、**ドージコイン(DOGE)やシバイヌ(SHIB)があります。
イーサリアム現物ETFの承認後、これらのミームコインは大幅に上昇しました。
イーサリアムの対ビットコインでのパフォーマンス
イーサリアムの価格上昇は、ビットコインに対しても際立っており、アルトコイン(ビットコイン以外の暗号資産)への資本移動が確認されています。
イーサリアム現物ETFの承認は、ビットコインの市場支配力を揺るがす可能性を秘めています。
香港での承認とその影響
前述したように、イーサリアム現物ETFが世界で初めて承認されたのは2024年4月の香港でした。
同時にビットコイン現物ETFも承認され、大きな期待が寄せられていました。
しかし、香港市場での初日の取引高は予想を大幅に下回る1100万ドルでした。このため、相場には失望売りが広がりました。
米国での承認とその影響
その後、2024年5月に米国でイーサリアム現物ETFが承認されると、承認前から価格が上昇しました。
当時は、承認拒否されるのではないかという懸念がありましたが、著名アナリストの発言により承認の可能性が高まったとの報道が流れました。
これにより、申請企業がSEC(米国証券取引委員会)の要望通りに修正申告を行い、期待が高まりました。
その結果、ビットコインよりも高いパフォーマンスを見せ、イーサリアムの価格は上昇しました。
今後の展望
今後、ETFに資金流入が続いて継続的な上昇相場になるかどうかは不確かです。
イーサリアムは、ビットコインの「デジタルゴールド」という覚えやすいキャッチフレーズがないため、広く認識されることが課題です。
特に、米国の経済を支えているベビーブーマー世代を引きつける必要があります。
ETFの承認により投資機会が広がっても、投資家に認識されなければ資金が集まりにくいでしょう。
イーサリアム現物ETFの動向を見守りながら、暗号資産市場の成長と変化に注目しましょう。
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